TOP > 活用事例 > タブレットPC用、マルチアンテナ小型GPS/GNSSモジュール開発 3つの課題
ソリューション
2017/10/24

タブレットPC用、マルチアンテナ小型GPS/GNSSモジュール開発 3つの課題

活用事例

(この記事の所要時間は約4分です)

要求仕様

多目的用途タブレットに内蔵するための、小型GPSモジュール

リクエスト内容

内蔵アンテナだけでは車載時の受信感度が著しく低下する為、車載使用時は外部アクティブアンテナを接続出来る様にしたい。

お客様からの条件

GPS受信回路を2系統持ち、それぞれの信号をCPUで受け、受信感度をみて判断する。


回路構成図(お客様原案)
受信レベルを見て、感度の高いGPS受信機のデータを利用して位置情報を得るといった標準な回路構成を検討しているが、現在3つの課題がある。

1.回路規模
2.コスト上昇
3.膨大なソフトウェア処理

受信回路を2系統持つことにより、上記3つの課題が発生すると予測。よって、コスト・システムの両面から効率良くできる方法がないか提案してもらいたい。

提案:高周波(RF)部切替方法
外部アンテナへの通電電流をモニタした外部接続 → 外部アンテナに自動的に切替る回路を搭載
内部パッシブアンテナで動作し、外部アクティブアンテナ接続 → 外部アンテナに自動的に切替

重要ポイント:RF信号レベルの減衰を抑える為、オン抵抗値が極力小さいRFSWの選択

  1. 内部アンテナサイズ9mm×9mmと、得られるゲインも小さいため、RFSWのロス最小限にする必要がある。
  2. 受信感度を可能な限り最大化するため、RF部配線の最適化とアンテナチューニング。

この方式により、原案に比べICや周辺部品の削減および基板サイズの小型化を実現しました。 

回路構成図 (株式会社エー・ディ・ティー原案)

 *L:リアクタンス R:抵抗を指します。


検証

マルチパスの影響の大きい、新宿副都心を車で走行しながら受信感度試験を行いました。コールドスタート時の捕捉時間は内蔵アンテナでは平均45秒程度、外部アンテナでは30秒程度を記録しました。一方ホットスタート時は共に1秒程度で捕捉出来ました。

内蔵アンテナ測定結果

車内での受信の場合C/N値は平均32dbm程度で、感度的には充分では無いものの、まずまずの結果が得られています。


外部アンテナ測定結果

外部アンテナでは平均C/N値40dbm以上を記録し安定した受信が出来ました。

総括

本回路の搭載により、小型(46mm×11mm×7mm)で内部/外部アンテナ自動切替回路付きのGPSモジュール【AGM0200C/タブレット】が完成しました。

  

「タブレットPC」と言う特殊な用途に使用するため、基板の幅をできる限り短くし、さらに車載用途での性能も求められる為外部アンテナ回路も搭載すると言ったリクエストではありましたが、当社ADTエンジニアの経験で実現することができました。

本製品を搭載したタブレットPCは既に市場に数万台出荷されております。お客様からも高い評価を頂いております。既に後継機種でさらなる小型化モジュールの開発にも着手しています。開発にて悩みを技術者の皆様。お気軽にご相談ください。

ソリューション提案製品

GPS/GNSSモジュールはこちらから
ADT HP